Interview 20 | 株式会社丸芝 様

お客様インタビュー20 | 株式会社丸芝 代表取締役 松岡 敬子 様、営業部 部長 松岡 剛大 様



はじめに


大正13年に「浮利を追わず、お客様の望むものを、望む時に、望む価格でお納めする」という経営理念のもと電気の総合商社として創業し、また東芝ビジネスパートナーとして長きに渡りご活躍されてきた株式会社丸芝様。今回は丸芝様の90周年のプロジェクトとして、本社オフィスリノベーションのお手伝いをさせていただきました。

今回は、代表取締役 松岡敬子様と、営業部 部長の松岡剛大様にお話を伺いました。

【 1 】 オフィスリノベーションのきっかけ

単純なデスクの増席やレイアウト変更ではなくて、何か新たな意味のあるものにしたいと考えていました。

松岡社長
代表取締役 松岡様
 
インタビュー風景
営業部 部長 松岡様
弊社神保:
本日はよろしくお願いいたします。
実は90周年という歴史ある企業からのご依頼は初めてでしたから、正直プレッシャーがありました。

松岡社長:
確かに難しい部分があるかもしれませんね(笑)。

松岡部長:
私たちとしても、デザイン会社さんってどんな方たちが来るのか、またどんな提案をしてもらえるのかは、すごく気になるところでした。

松岡社長:
でも相対したときのフィット感というか、そういった感覚は初めからグッドでしたね。「この会社にならお願いできる」という気持ちになりました。
今回、リノベーションのきっかけは社員数の増加ではありましたが、オフィスの刷新は15年ぶりくらいでしたし、単純なデスクの増席やレイアウト変更ではなく、何か新たな意味のあるものにしたいと考えていました。
その上で、提案いただいた内容ももちろんですが、そういったフィット感もあって翔栄クリエイトさんに依頼をいたしました。

弊社神保:
ありがとうございます。

松岡社長:
実際に訪問いただき、当社のオフィスを初めて見たときの感想はいかがでしたか。

弊社神保:
正直、「これはやりがいがあるな」って思いました(笑)。

松岡部長:
間違いないですよね。

松岡社長:
「色々と手の入れようがあるな。よし、変えてやろう」みたいなね(笑)。

【 2 】 オフィスつくりのコンセプトについて

デザインにしろ、資料の展示にしろ、私たちが想定していなかったものを色々と提案していただきました。

1924年からの歴史
会議室の壁面に資料をディスプレイ
当時のロゴや時代を感じさせるチラシ

 
弊社神保:
今回のオフィスは丸芝様の「創業90年の歴史」をデザインテーマとしました。オフィスはただ格好良くつくっただけでは意味がないと思っています。「御社にとって一番いいデザインとは何なのか」を考えたときに、やはり創業90年という事実は御社の強みであり相当な武器ですから、オフィスからもその歴史を感じられるデザイン・モノを前面に、あるいは空間の随所に盛り込みました。例えば、エントランスの「地層」をモチーフに歴史の積み重ねを表現したデザインや、古い資料や取扱商品を展示をしたりといったことです。

松岡社長:
そうですね。それらがちゃんとオフィスから伝わってくると思います。

弊社神保:
ありがとうございます。いまでも記憶に残っていますが、「歴史を感じさせるような、何か古い資料や取扱製品はありませんか」と依頼したところ、本当にたくさんのものが挙がってきました。貴重な資料がまだ残っており、またその数の多さに驚きましたし、御社の歴史の深さを実感しましたね。図面や販促チラシ、中には当時の株券までありました(笑)。

松岡社長:
ずっと書庫で眠っていた古い資料が、いま新しいオフィスで日の目を見るようになり本当に嬉しいです。私たちはこういった資料をオフィスで展示しようなんて思ってもいませんでしたから。

松岡部長:
そうですね。デザインにしろ、資料の展示にしろ、私たちが想定していなかったものを色々と提案していただきました。

弊社神保:
お客様には見ていただけていますか。

インタビュー風景01
松岡部長:
みなさん、見てくださいます。

松岡社長:
私の場合は「これは何ですか」と質問をされる前に説明をしてしまいます(笑)。ひとつひとつ立ち止まりながら、いまはなき住所地番の古さなどに驚きながら、食い入るように見ていらっしゃいます。

弊社神保:
それはよかったです。それと非常に楽しい経験だったのが、松岡部長と一緒に年代物の東芝製モーターを御社のお取引先企業の工場へ探しに行ったことですね。什器や内装の仕上げ材選定のために、メーカーのショールームに行くことは常にありますが、会社の歴史を感じさせる展示物を探しに行くという経験はほとんどありません。

松岡社長:
宝探しといいますか、発掘に近いですよね(笑)。同行をお願いしたのは、オフィスに展示するにしても、やはり現物を見ておいていただかないと「イメージが沸かないのではないか」と心配したわけです。立川まで行っていただくことにはなりましたが、大きさ、古さ加減、どの程度まで手入れをしておいた方がいいのかという部分を、確認しておいていただきたかったんです。

味わいある古い東芝製モーター
応接室の壁面に展示


 
松岡部長:
大きさの問題もありますが、「年代物のモーターをオフィス内でどう見せるか」ということも、実際に現物を見ていただいた方が考えやすいと思いました。

弊社神保:
私としてもあらかじめ実物を見れたことはよかったと思っています。初めは敢えてきれいに磨き過ぎず古さを残したままでの展示を考えたのですが、面白いことに実際にモーターのプロから見るとまた意見が違ったんですよね。

松岡部長:
そう、「逆にきれいにしておいた方がいい」と言うんですね。

弊社神保:
そういった感覚もマニアックな話で興味深かったです。話題にも上りますか。

松岡部長:
あの古い型を知っている世代の方々も結構来社されますから、「これは懐かしい、どこで見つけたの」「まだ残っていたんだね」なんて言われます。もちろん当社の古株社員も「ああ確かにこういったものだった」と懐かしんでいます。


松岡社長:
その当時を知らない方でも、「5.5型は、こんなに大きかったのか」なんて、いまのモーターとのサイズの違いに驚いたりね。

松岡部長:
このモーターは非常に格好いいと思っているんです。古い感じのデザイン、重厚感といいますか、いまのものとはまた違う味があっていいですよね。

【 3 】 エントランスについて

丸芝の一番の強みはやはり積み重ねた歴史です。だからその象徴であるロゴマークを非常に印象の残るかたちで打ち出していただけたことに満足しています。

エントランス
 
弊社神保:
エントランスはいかがでしょうか。

松岡社長:
当社のロゴを大きく打ち出したデザインが本当によかったです。とにかく来社された方が皆さん「おおっ」って驚いてもらえます。

松岡部長:
驚かない方はいないですよね(笑)。以前までのオフィスを知っている方はなおさら、「全く変わったね」とおっしゃいます。

弊社神保:
そもそも、御社のロゴが老舗感があって本当にいいデザインだと思います。エントランスはそのロゴのよさを活かし、「老舗感と新しさの融合」を試みました。「90年の歴史とこれからの歩み」ですね。

松岡部長:
あのようなデザインの打ち出し方をしても歴史あるイメージもちゃんと感じられますね。

地層をモチーフにし、無垢材を用いた壁面デザイン
階段のレリーフ
 
松岡社長:
丸芝の一番の強みはやはり積み重ねた歴史です。だからその象徴であるロゴマークを非常に印象の残るかたちで打ち出していただけたことに満足しています。そしてその歴史の積み重ねを「地層」をモチーフに表現したデザインですよね、あのデザインの意図を説明すると、皆さん「本当に100層あるんですね」と数えられています。

弊社神保:
実は101層なんですよ(笑)。またデザイナーとしては、あれを無垢材で作るということにこだわりました。レリーフなどを無垢材でつくることはありますが、こういった広範囲なデザインでは初めてです。

松岡社長:
レリーフといえば、エントランスをつくる前に、サンプルとしたつくっていただいたものが、ああいった階数表示という形で活かせられたのもよかったです。

弊社神保:
ええ、捨てるのはもったいないですしね。

松岡部長:
あのレリーフを目にしたうえでエントランスに辿り着くという流れがいいですよね。

松岡社長:
それにカーペットや扉のカラーコーディネートについても「すごくシックだ」と褒めていただけます。こげ茶色のカーペットなのに壁にブルーを配色するっていう感覚ですね。正直、ご提案の時はちょっと不思議な組み合わせだと感じたんですが、実際はすごく空間が引き締まった感じがして気に入っています。「社長のアイディアですか」と言われるので「そうですよ!」って説明しています(笑)。

弊社神保:
ありがとうございます。

松岡社長:
これだけオフィスを変えると、「儲かっていますね」ということも言われますが、逆に言えば、丸芝がいい経営状況にあるということのPRにもなっています。

【 4 】 ワークスペースについて

やはりオフィスが変わるということに対する期待感が高かったのだと思います。

ワークスペース
キャビネットのカウンター01
キャビネットのカウンター02
松岡部長
 
弊社神保:
ワークスペースのポイントとしては、これまで形やサイズの異なるキャビネットが並んでいたのを、サイズを揃えて壁沿いにレイアウトし、木の天板を敷いてカウンターとして活用できるようにさせていただきました。

松岡部長:
非常にすっきりと使わせてもらっています。

松岡社長:
キャビネットの天板がカウンターとして使えることで、そこで色々な作業ができる場所になりました。いままでは雑然としていて、単純に収納スペースとしてしか使っていなかったですからね。

松岡部長:
そうですね。収納がカウンタースペースになったことでその分作業できる場所が増え、スペースの効率化にも繋がっています。もうひとつよかったと感じる点は、捨てるに捨てられず残っていた大量の資料を、このリノベーションを機に潔く処分できたことは本当に大きいです。非常にきれいになりましたし、カウンター下の収納量にも、まだ余裕があるくらいです。

弊社神保:
リノベーションや移転は、必要なものとそうでないものを見直し整理するいいタイミングですからね。

松岡部長:
本当にそう思います。以前は「これは必要な資料ですか」と確認しても、大抵は「こういった機会に使う」「こういう時に見るから必要だ」という答えが返ってきましたが、今回のように実際に整理してみると捨てられるんです(笑)。だからそういった昔からある絶対に見なかった資料をきれいに整理できたことは、結果的に皆にとっても非常よかった部分だと思います。

松岡社長:
今回の移転が、もしデスクを2〜3台追加するだけのレイアウト変更だったら、皆もここまで真剣に取り組まなかったと思います。やはりオフィスが変わるということに対する期待感が高かったのだと思いますし、「そこまでやるならば、自分たちの荷物も一から見直してみよう」という気になったことは事実です。

【 5 】 「丸芝のオフィス像」が広がった

だんだん「丸芝のオフィス像」が、そして「夢」が私の頭の中で広がっていったんです。

松岡部長:
この業界はやはりコンペティションが多いんですよね。毎回こういった踏み込んだ提案をされるんですか。

弊社神保
弊社神保



 
弊社神保:
弊社のサービスは「オフィスをただデザインするのではなく、お客様の企業成長を目的に据え、そのために何をすべきか」という空間のコンサルティングを中心に据えていますので、単純に格好いいデザイン案とお見積もりを提出して、「他業者様と比較検討してください」というやり方は基本的にはしていません。

松岡部長:
なるほど。

弊社神保:
私たちのヒアリングは会社の内情、部署間の関係、今後の採用計画などまで踏み込んでお聞きします。「いきなりそんな事を聞いてきて失礼な業者だな」と思われることもあるかもしれませんが、その背景にはリノベーションや移転を行うのであれば、新しいオフィスつくりにおいて、何かひとつでも現状の課題を解決してお客様に貢献したいという思いがありますし、これは腹を据えてお客様と一緒になってつくり上げていかないと実現が難しいことだと思っています。

松岡社長:
確かにそういう思いは伝わってきましたよ。

松岡社長
弊社神保:
ありがとうございます。

松岡社長:
当初、私のオフィス構想としても予算的にも、ここまでやるつもりはありませんでした。ただ翔栄クリエイトさんとの打ち合わせで「御社の強みはやはり歴史ではないでしょうか、だからそれをお客様に伝えるオフィスにしませんか」という言葉や、「こういう風な考え方でつくれば、こういった変化が起こるんじゃないでしょうか」なんてやり取りを交わすうちに、だんだん「丸芝のオフィス像」が、そして「夢」が私の頭の中で広がっていったんです。どうせやるなら「本当にいいオフィスにしたい」という気持ちをどんどん芽生えさせてもらいました。また100周年の時には、何かチャレンジできたらいいなと思います。

弊社神保:
ありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします。

■インタビューを終えて


丸芝様ロゴ




大変お忙しい中、弊社のインタビューにご協力いただき、誠にありがとうございました。大正時代より電機の総合商社として活躍し続けてきたその日本トップクラスの歴史を、少しでもこのオフィスから伝えることができ、丸芝様のお役に立てていれば幸いです。

私たち自身、今回のプロジェクトを通じて、その歴史の深さ、社長をはじめ信頼を築き上げてきた皆様のお人柄に触れることができ、本当にすばらしい経験ができました。ありがとうございました。100周年もあと少し。今後ともよろしくお願いいたします。



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